
7月18日Vol.095:配信
番外編/カメラマンの革へのこだわり
第3話
革を愛でる
栃木レザーの撮影をさせていただいて以来、これまでに輪をかけて革が好きになってきた。思い返せば自分のまわりにはいっぱい革がある。靴、バッグ、財布・・・どれも20年、30年の付き合いばかり。使い込むことで、どんどん自分のものになっていく感覚は、得がたいものだ。
栃木レザーを見学して、今まで想像もできなかった「鞣す」ということの理屈を知ってから、ふとサドルメーカーの製作方法を調べてみた。すると、僕のサドルに使用されている革はフル グレインレザー というもので、オーク樹皮由来の天然のタンニン槽に12ヶ月間漬けて鞣していると書かれている。それも1881年から連綿と続いているというからびっくりした。
一枚の革の切り抜く場所によって、革の性質が違ってくるので、その性質を利用して2種類の堅さ、同じデザインで2種類のサドルを作っている。それは乗る人の体重! 70キロを境に、重い人用、軽い人用へと分けているのだ。普通、体重に対応するなら、革の厚みを変えるのでは? と考えてしまうが、そうではない。革の持つ性質で分けていく。切り抜く場所が肝心なんだと書かれていた。それを読んで、革の持つ深い価値観や深い可能性を感じることができた。(もちろん僕が購入した当時は、軽い人用でした・・・今は重量級ですが・・・)
今年の夏は暑い、とんでもない。
でも、僕と40年来の相棒は、汗を吸い込みながら、今日も気分良く走り続ける。継続は力という言葉もあるが、まあ、僕の場合はただ断捨離のできないおっさんのシツコサだけかも知れないけどね(笑)。

栃木レザーを見学して、今まで想像もできなかった「鞣す」ということの理屈を知ってから、ふとサドルメーカーの製作方法を調べてみた。すると、僕のサドルに使用されている革はフル グレインレザー というもので、オーク樹皮由来の天然のタンニン槽に12ヶ月間漬けて鞣していると書かれている。それも1881年から連綿と続いているというからびっくりした。
一枚の革の切り抜く場所によって、革の性質が違ってくるので、その性質を利用して2種類の堅さ、同じデザインで2種類のサドルを作っている。それは乗る人の体重! 70キロを境に、重い人用、軽い人用へと分けているのだ。普通、体重に対応するなら、革の厚みを変えるのでは? と考えてしまうが、そうではない。革の持つ性質で分けていく。切り抜く場所が肝心なんだと書かれていた。それを読んで、革の持つ深い価値観や深い可能性を感じることができた。(もちろん僕が購入した当時は、軽い人用でした・・・今は重量級ですが・・・)
今年の夏は暑い、とんでもない。
でも、僕と40年来の相棒は、汗を吸い込みながら、今日も気分良く走り続ける。継続は力という言葉もあるが、まあ、僕の場合はただ断捨離のできないおっさんのシツコサだけかも知れないけどね(笑)。

7月17日Vol.094:配信
番外編/カメラマンの革へのこだわり
第2話
馴染む
自転車が仕上がって、最初の1年は夢中になって走っていた。特に坂道ばかりを走ってトレーニングをしていた。最初の目標は伊豆修善寺・サイクルスポーツセンターで開催されるチャレンジロードレース!スポーツには自信があったものの、初戦で木っ端みじんにプライドを打ち砕かれる結果となった(涙)。
それからも草ロードレースには参加していたが、マシンの進化に自分の自転車が追いつかず、レース出場は減っていった。もっと本気だったら、毎年自転車を乗り換えてという選択肢もあったが、ある時、愛車と共に歳を重ねていこうと心に決めた。
サドルもどんどん歳をとってくる。雨の日も走れば、汗だくのお尻を載せて走る時も。時間がある時に保革油を表と裏に塗り込み、硬い革が、だんだんしっくりしてくる。それでも20年を過ぎた頃から表面にひび割れが目立つようになってきた・・・。
走れば部品は摩耗する。そりゃ何十年も走っていれば当然のこと。実際40年の間に、ホイールは3回組み替え、タイヤも15セット以上履きつぶし、ハンドルの革巻きも5回交換、チェーンも6セット、ギアも前後で数セット交換・・・とんでもない数になってしまう!でも、IDEALEの革サドルは40年間そのまま。僕のお尻に合った湾曲がつき、1日100キロ以上、何キロ走っても全然お尻は痛くならない。それが馴染んだということか。
雨の日の走行後は、自転車をキッチリから拭きして、チェーンには注油、サドルには保革油。当たり前のことを当たり前にしているだけで、未だに新車のような顔をしている。そんな愛車は、僕のベターハーフ。たぶん死ぬまで手放すことはない。

それからも草ロードレースには参加していたが、マシンの進化に自分の自転車が追いつかず、レース出場は減っていった。もっと本気だったら、毎年自転車を乗り換えてという選択肢もあったが、ある時、愛車と共に歳を重ねていこうと心に決めた。
サドルもどんどん歳をとってくる。雨の日も走れば、汗だくのお尻を載せて走る時も。時間がある時に保革油を表と裏に塗り込み、硬い革が、だんだんしっくりしてくる。それでも20年を過ぎた頃から表面にひび割れが目立つようになってきた・・・。
走れば部品は摩耗する。そりゃ何十年も走っていれば当然のこと。実際40年の間に、ホイールは3回組み替え、タイヤも15セット以上履きつぶし、ハンドルの革巻きも5回交換、チェーンも6セット、ギアも前後で数セット交換・・・とんでもない数になってしまう!でも、IDEALEの革サドルは40年間そのまま。僕のお尻に合った湾曲がつき、1日100キロ以上、何キロ走っても全然お尻は痛くならない。それが馴染んだということか。
雨の日の走行後は、自転車をキッチリから拭きして、チェーンには注油、サドルには保革油。当たり前のことを当たり前にしているだけで、未だに新車のような顔をしている。そんな愛車は、僕のベターハーフ。たぶん死ぬまで手放すことはない。

7月16日Vol.093:配信
番外編/カメラマンの革へのこだわり
第1話
最近、栃木レザーの工場内をウロウロしている不審な太めのカメラマン。そのカメラマンの革との触れ合いを3回に渡ってお送りします。革にこだわるユーザー目線の番外編、お楽しみください。
相棒の誕生
今から40年前、1台のロードバイクをオーダーした。当時はアルミもカーボンもない、鉄フレームの自転車。でも立派なレーサーだ。自分の身長や座高、足の長さや手の長さを測り、フレームをオーダーし、注文してから3ヶ月でフレームは出来上がってきた。目星をつけていた各パーツを組みつける。ハンドルからコンポーネント、そしてサドル・・・。
それまで自分が所有した自転車には、藤田工業というメーカーの革サドルを使用していた。しかし1984年当時は、「舶来」のサドルにしようと心に決めていた。選択肢は2つ、有名な英国のBROOKSかフランスのIDEALEだ。
両方のサドルを試乗させてもらい、悩みになやんだ末、自然な風合いのIDEALEに決めた。値段はかなり高かったけれど、直接自分と触れ合うパーツだから妥協したくはなかった。
全部が組み上がった自転車は、DIC640に指定したグリーンのフレームに、革のサドル、革巻きのハンドル、その色に合わせたような銅メッキのパーツで揃えた、自分のこだわり通りの自転車に仕立てあがった。
その日から愛車との生活が、気がついたら40年。距離にして3万キロ以上も一緒に走ってきたことになる。別に床の間に飾っている自転車ではなく、ガシガシ乗り続けてきた現役の自転車だ。今日も通勤で軽やかに走ってくれている。そう、未だに相棒そのものだ!

それまで自分が所有した自転車には、藤田工業というメーカーの革サドルを使用していた。しかし1984年当時は、「舶来」のサドルにしようと心に決めていた。選択肢は2つ、有名な英国のBROOKSかフランスのIDEALEだ。
両方のサドルを試乗させてもらい、悩みになやんだ末、自然な風合いのIDEALEに決めた。値段はかなり高かったけれど、直接自分と触れ合うパーツだから妥協したくはなかった。
全部が組み上がった自転車は、DIC640に指定したグリーンのフレームに、革のサドル、革巻きのハンドル、その色に合わせたような銅メッキのパーツで揃えた、自分のこだわり通りの自転車に仕立てあがった。
その日から愛車との生活が、気がついたら40年。距離にして3万キロ以上も一緒に走ってきたことになる。別に床の間に飾っている自転車ではなく、ガシガシ乗り続けてきた現役の自転車だ。今日も通勤で軽やかに走ってくれている。そう、未だに相棒そのものだ!
